ごめん
あれ?…
あたしのなかで彼のが消えていく?
そんなハテナ顔の彼女
僕は彼女に
ごめん…って言った。
初めてのことで入口に迷いながらも
やっと…挿入できてひとつになれたのに
どうしたの?
ごめん…
????
たしかに繋がってるのに
あたしの中が僕を探すように動いてる。
なんか…緊張しちゃって…
ダメになっちゃったみたいなんだ
ごめん。
それから彼女は僕を抱きしめ
気にしないで気にしないで…って頭を撫でてくれた
そして…一度抜いて
ゴムを外して
慣れない感じでぎこちなくペニスをしゃぶったり
一生懸命してくれたけど
やっぱりダメだった
突発性の…インポ?
3文字が頭に浮かんだ。
あああ…やっと彼女とSEXできると思ったのに
それからは彼女もなんて言っていいかわからないかんじで
僕もなんて言っていいかわからずに
無言でベッドを降りて
ふたりは背中を向けて服を着たんだ。
駅までの道がなんて遠く感じたことか。
「じゃぁ^^」って彼女は笑顔で手をふり
僕も「じゃぁ^^」って情けない感じで手を振った。
帰りの電車で
彼女に挿入して一つになれた時を思い出したら
今頃になって股間が硬くなって来たんだ。
なんてこった!
結局…彼女とはそれきりになって
久々に彼女を見たのは一年後の渋谷の道玄坂だった。
背の高い彼に寄り添って
洒落たラブホテルに入ってゆくところだった。
すっかり大人の女になっていて…驚いた。
僕は……
今でも一人だ。
まだ彼女を思っていたけれど
この日で彼女を忘れることができそうだ。
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Dream sex essay“Lewd wind”manager-K*231113*